2020年の東京オリンピック開催を記念して、日本初の両面カラー彩色の記念貨幣が昨年発行されました。前回、1964年の東京オリンピックでも記念貨幣が発行されており、これは日本で初めての記念貨幣でした。
今回は、2020年と1964年の東京オリンピック開催の記念硬貨について比較、現在の価値についても調べました。
1964年の東京オリンピック記念硬貨
1964年(昭和39)に開催された日本初のオリンピック開催を記念した貨幣は2種類あり、これらは日本初の記念硬貨でもありました。
100円銀貨は通常の年間発行計画分である8,000万枚全てをオリンピック記念貨幣として製造発行されたため、当時の通常100円貨幣と素材やサイズは同じで図柄のみ異なっているだけです。
1,000円銀貨は、100円銀貨よりサイズが大きく高額なものの発行を大会組織委員会が求めたことから発行が実現しました。
100円銀貨が国民一人当たり1枚、1,000円銀貨は一世帯1枚を目安として発行枚数が決められました。100円銀貨は発行枚数が多かったことから、一部通常の貨幣として流通したようです。
名称 | 【東京オリンピック記念100円銀貨】 | 【東京オリンピック記念1,000円銀貨】 |
実物写真 | ||
図柄 | (表)聖火と五輪のマーク、(裏)「TOKYO1964」と額面の「100」 | 図柄:(表)富士山と桜の花、(裏)「TOKYO1964」と額面の「1000YEN」、「五輪のマーク」、「桜の花」 |
素材 | 銀ほか | |
品位 | 銀60.0%、銅30.0%、亜鉛10.0% | 銀92.5%、銅7.5% |
量目 | 4.80g | 20.00g |
直径 | 22.60mm | 35.00mm |
額面 | 100円 | 1,000円 |
販売価格 | 金融窓口での両替形式 | |
発行枚数 | 約8,000万枚 | 約1,500万枚 |
製造時期 | 1964年7~12月 | 1964年8~10月 |
2020年の東京オリンピック記念硬貨
2020年の東京オリンピック記念硬貨は、2016年のリオデジャネイロからの開催引継ぎをテーマとして発行された日本初の両面に彩色したカラーコインです。
額面は1種類ですが、パラリンピックの記念硬貨も同時に発売されました。
名称 | 【東京オリンピック競技大会記念貨幣】 | 【東京パラリンピック競技大会記念貨幣】 |
実物写真 | ||
図柄 | (表)オリンピック旗と桜とイペー・アマレーロ、(裏)東京オリンピック競技大会エンブレム | 図柄:(表)パラリンピック旗と桜とイペー・アマレーロ、(裏)東京パラリンピック競技大会エンブレム |
彩色 | 白、黒、青、青紫、ピンク、赤、黄土色、黄、黄緑、緑 | 彩色:白、青、青紫、ピンク、赤、黄土色、黄、黄緑、緑 |
素材 | 銀 | |
品位 | 純銀 | |
量目 | 31.1g | |
直径 | 40mm | |
額面 | 1,000円 | |
販売価格 | 9,500円 | |
発行枚数 | 各50,000枚 | |
発行時期 | (申込)2016年9月頃、(発送)2016年12月頃から |
それぞれの現在の価値
1964年の記念硬貨は日本初の発行であったことから、貨幣収集ブームを引き起こしました。そのため、販売価格や額面以上の価格で取引されるようになり、1970年代には約20倍の2万円前後の価格がついていました。バブル期には2万5,000円の価格がついたこともあったそうです。しかし、バブル崩壊とともに取引価格も下落しました。
記念硬貨の取引価格には「希少性」が重要視されるため、発行枚数が多い1964年の記念硬貨は100円、1,000円それぞれ現在では、一般的な保存状態で1,000円銀貨は1枚2,000円前後、100円銀貨は300円前後で取引されているようです。
保存状態によって価格は変動し、保存状態が良く未使用のものなどは、1,000円銀貨は10,000円以上、100円銀貨は1,000円前後の価格がつくこともあります。
2020年の記念硬貨は素材が純銀、更に特殊な技術を用いて製造されて費用が額面以上となった為、販売価格は額面より高くなりました。
現在、記念硬貨や古銭などの専門店での買取価格は、オリンピック記念硬貨は16,000円以上、パラリンピック記念硬貨は7,000円から9,500円が相場のようです。オークションでの取引価格は、オリンピック記念硬貨は50,000円以上になる場合もあります。
まとめ
どの記念硬貨も貨幣として使用する場合は、額面通りでしか使えません。
しかし、せっかくの記念硬貨ですし、図柄は通常硬貨と異なるので使用する場合に無用な混乱を招く可能性があります。
使用したい場合は金融機関で通常硬貨と両替する、また古銭などの専門店舗で取引すると額面以上の価格で買い取ってもらえる場合が多いのでお得でしょう。
以上、「東京オリンピック記念硬貨 1964年と2020年の違いを比較」でした。
Yoshida
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