【テコンドー】東京オリンピック|日程・会場・ルールや歴史

投稿日:2017-05-18 更新日:

 今回は、東京オリンピック2020のテコンドー競技の日程や会場、ルールと歴史についてご紹介します。
一見すると防具をつけた空手のような印象を受ける競技はテコンドーといいます。

第二次世界大戦後、韓国で生まれたスポーツで国技となっています。今では7,000万人もの競技人口がいると言われ、2000年シドニーオリンピックから正式競技種目となっています。

東京オリンピック2020 テコンドーの日程・会場

開催日程:7月25日(土)~7月28日(火)
・男子

7月25日(土) ■10:00 - 17:00
・58 kg級1回戦(8試合)
・58 kg級準々決勝(4試合)
・58 kg級準決勝(2試合)
■19:00 - 22:40
・58 kg級敗者復活戦(2試合)
・58 kg級3位決定戦(2試合)
・58 kg級決勝
・58 kg級表彰式
7月26日(日) ■10:00 - 17:00
・68 kg級1回戦(8試合)
・68 kg級準々決勝(4試合)
・68 kg級準決勝(2試合)
■19:00 - 22:40
・68 kg級敗者復活戦(2試合)
・68 kg級3位決定戦(2試合)
・68 kg級決勝
・68 kg級表彰式
7月27日(月) ■10:00 - 17:00
・80 kg級1回戦(8試合)
・80 kg級準々決勝(4試合)
・80 kg級準決勝(2試合)
■19:00 - 22:40
・80 kg級敗者復活戦(2試合)
・80 kg級3位決定戦(2試合)
・80 kg級決勝
・80 kg級表彰式
■10:00 - 17:00
・80 kg超級1回戦(8試合)
・80 kg超級準々決勝(4試合)
・80 kg超級準決勝(2試合)
■19:00 - 22:40
・80 kg超級敗者復活戦(2試合)
・80 kg超級3位決定戦(2試合)
・80 kg超級決勝
・80 kg超級表彰式

・女子

7月25日(土) ■10:00 - 17:00
・49 kg級1回戦(8試合)
・49 kg級準々決勝(4試合)
・49 kg級準決勝(2試合)
■19:00 - 22:40
・49 kg級敗者復活戦(2試合)
・49 kg級3位決定戦(2試合)
・49 kg級決勝
・49 kg級表彰式
7月26日(日) ■10:00 - 17:00
・57 kg級1回戦(8試合)
・57 kg級準々決勝(4試合)
・57 kg級準決勝(2試合)
■19:00 - 22:40
・57 kg級敗者復活戦(2試合)
・57 kg級3位決定戦(2試合)
・57 kg級決勝
・57 kg級表彰式
7月27日(月) ■10:00 - 17:00
・67 kg級1回戦(8試合)
・67 kg級準々決勝(4試合)
・67 kg級準決勝(2試合)
■19:00 - 22:40
・67 kg級敗者復活戦(2試合)
・67 kg級3位決定戦(2試合)
・67 kg級決勝
・67 kg級表彰式
7月28日(火) ■10:00 - 17:00
・67 kg超級1回戦(8試合)
・67 kg超級準々決勝(4試合)
・67 kg超級準決勝(2試合)
■19:00 - 22:40
・67 kg超級敗者復活戦(2試合)
・67 kg超級3位決定戦(2試合)
・67 kg超級決勝
・67 kg超級表彰式

会場:幕張メッセ Aホール
所在地:千葉県千葉市美浜区中瀬2丁目1番地

会場となる幕張メッセは「国際展示場」「国際会議場」「幕張イベントホール」の3施設で構成される複合コンベンション施設です。東京おもちゃショー、東京ゲームショウなどの大型イベントや人気有名アーティストのコンサートが行われることで有名です。

2020年の東京オリンピック・パラリンピック期間中は国際展示場1-8ホールをAホール、国際展示場9-11ホールをBホール、幕張イベントホールはCホールとして競技会場となります。テコンドーはAホールで行われます。

テコンドーのルール

テコンドーは空手を起源とする格闘技です。

漢字では「跆拳道(たいけんどう)」と表記し、「跆」は踏む・跳ぶ・蹴るといった足技、「拳」は突く・叩く・受ける等の手技を意味します。多彩で華やかな足技が特徴です。

テコンドーにはWTF(World Taekwondo Federation:世界テコンドー連盟)とITF(International Taekwon-Do Federation:国際テコンドー連盟)の2系統があり、スタイルやルールなどが違う面があります。なぜ2系統にわかれたかといった経緯は、「テコンドーの歴史」で述べます。

ここでは、オリンピックで正式種目として採用されたWTFのルールについて説明します。代表的な種目はキョルギ(組手)とプムセ(型)がありますが、オリンピックで採用されているものはキョルギですので、以下キョルギについてご紹介します。

〇キョルギ(組手)
空手とキックボクシングを合わせたようなスポーツ性の高い格闘技です。
特に足技を重視しており、試合では危険防止のために胴着の上に防具を装着します。

フルコンタクト制なので、相手の攻撃がヒットすることでポイントとなります。最近では、確実に当たっていることがわかるように電子防具が導入されています。

試合時間内に獲得したポイントの合計によって勝敗が決まります。

本来は男女ともに体重別8階級ですが、オリンピックでは各4階級となっています。

オリンピック階級
男子:-58kg級(58kg以下)、-68kg級(58kg~68kg)、-80kg級(68kg~80kg)、+80kg級(80kg以上)
女子:-49kg級(49kg以下)、-57kg級(49kg~57kg)、-67kg級(57kg~67kg)、+67kg級(67kg以上)

試合場:11.2m×11.2mの正方形、内の直径8mの八角形が競技エリア。
競技エリア以外は安全エリアとなり異なる色で設置

試合時間:2分間×3ラウンド(インターバル1分)

得点方法:ポイント制
※3ラウンド終了時点で同点の場合は、ゴールデンポイントラウンドに進み、時間内に1点でも先取した選手が勝利となります。ポイントが入らない場合は、主審によるジャッジで勝敗が決まります。
※反則によるペナルティは相手選手への加点。KOやTKOなどで勝利する場合もあります。

防具:電子胴プロテクター、電子ヘッドギア、ハンドグローブ、シンガード(脛)、アームガード、マウスピース
電子胴プロテクターや電子ヘッドギアは防具に電子機器が組み込まれているものです。
フェンシング競技でも同じようなものが使われています。

ポイントになる部位と加点:胴プロテクター、ヘッドギアに対してのみ攻撃可能、体の後面・下段への攻撃は厳しく禁止されています。
攻撃方法は胴体へはパンチと蹴り、頭部は蹴りのみです。

胴プロテクターへの有効な攻撃(1点)
胴プロテクターへの有効な回転蹴り(3点)
頭部得点部位への有効な蹴り技(3点)
頭部得点部位への有効な回転蹴り(4点)
相手選手が2回警告または1回の減点宣言を受けることで得られるポイント(1点)

足技を重視しているので、上記の他にも“かかと落とし蹴り”“後ろ回し蹴り”など華麗な大技があります。これらは得点も高く、見どころとなっています。

テコンドーの歴史

テコンドーは日本の松濤館(しょうとうかん)空手を元とし、韓国で独自に発展した格闘技・スポーツです。現在では韓国の国技となっています。1940年代中頃の朝鮮半島では空手が普及しはじめていました。

テコンドー創設者の崔泓熙(チェ・ホンヒ)は日本留学中に松濤館空手を修得しました。その後、1954年陸軍少将となった崔泓熙は李晩承(イ・スンマン)大統領の前で部隊による空手の演武を行いました。その際、空手を知らない李大統領は朝鮮半島古来の武術“テッキョン”だと勘違いしましたが、民族主義的路線の大統領を前に空手とは言えず、自らが作った武道だと言ったそうです。

その後、崔泓熙は自ら訓練した武道としてテコンドー(跆拳道)と名付けました。

1955年には李大統領によって正式に認められ、1959年大韓空手道教会を「大韓テコンドー協会」と改称して崔泓熙は会長となりました。

しかし、1961年にクーデターが起こり李大統領から朴正煕大統領へと変わると、崔泓熙は軍職と会長職を解かれマレーシア大使となりました。大韓テコンドー協会も大韓テスドー(跆手道)協会と改称されます。

1964年、帰国した崔泓熙は大韓テスドー協会の会長に就任し、テコンドーの名称を復活させるための活動を行います。そのかいがあり、1965年には再び大韓テコンドー協会と改称されました。

1966年、崔泓熙は理事たちの不信任によってわずか1年で会長職を退任します。そして同年、新しく創設された国際テコンドー連盟(ITF)の総裁に就任します。
1971年にテコンドーは朴大統領によって国技と認められました。

1973年に崔泓熙がカナダへ亡命したことがきっかけでITFの本部がトロントにうつります。これにより、韓国では世界テコンドー連盟(WTF)が設立されました。
以降、WTFは韓国国技と位置づけされ、オリンピック競技を目指してスポーツに特化した格闘技となっていき、1980年代からは世界への普及に力を入れていきました。
一方、ITFは1980年に北朝鮮へ普及を開始し、主に東欧諸国へと広がっていきました。

現在ではテンコンドーの競技人口は7,000万人もいると言われています。

それぞれ独自の発展をしてきたITFとWTFは、現在ではシステム(級位・段位)とスタイル(技・型・ルール))が異なっています。

WTFに比べ、ITFはライトコンタクト制で防具も手足のみであり元となった空手に近いスタイルです。下段攻撃は禁止されていますが、顔面への拳攻撃が認められているのが大きな違いです。

オリンピックでは1988年ソウルオリンピック、1992年バルセロナオリンピックで公開競技となった後、2000年シドニーオリンピックから正式競技種目として採用され、女子67kg級の岡本依子選手が銅メダルを獲得しました。

2012年ロンドンオリンピックでは、57kg級の濱田真由選手が5位、47kg級の笠原江梨香選手が7位でした。2020年東京オリンピックでは再びメダル獲得が楽しみな競技です。

 

まとめ

オリンピックで採用されているテコンドー競技はスポーツ性が高いものであり、その歴史からもルールやスタイルが明確となっています。

見どころはなんといっても“回転蹴り”“かかと落とし蹴り”などの華麗な大技、頭部への攻撃など足技です。

日本ではなじみが薄いテコンドーですが、オリンピックで観戦してみてはいかがでしょうか。

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