すでに遠い未来のイベントでは無くなって来た、東京オリンピック2020の開催に向けて、私たちもしっかり予習をして楽しみましょう!今回は、あまり注目されて来なかった華やかな競技、「飛込」について、競技日程や会場、ルール、歴史などをお伝えします。
東京オリンピック2020 飛込の日程
7月24日(金)の開会式から二日後に、飛込は始まります。
開催地:東京アクアテイクスセンター
競技日程:以下参照
7月26日(日) | 女子シンクロナイズドダイビング 3m飛板飛込決勝 15:00-16:00 |
7月27日(月) | 男子シンクロナイズドダイビング 10m高飛込決勝 15:00-16:00 |
7月28日(火) | 女子シンクロナイズドダイビング 10m高飛込決勝 15:00-16:00 |
7月29日(水) | 男子シンクロナイズドダイビング 3m飛板飛込決勝 15:00-16:00 |
7月31日(金) | 女子3m飛板飛込予選 15:00-17:30 |
8月1日(土) | 女子3m飛板飛込準決勝 15:00-16:30 |
8月2日(日) | 女子3m飛板飛込決勝 15:00-16:30 |
8月3日(月) | 男子3m飛板飛込予選 15:00-17:30 |
8月4日(火) | 男子3m飛板飛込準決勝 10:00-11:30 男子3m飛板飛込決勝 15:00-16:30 |
8月5日(水) | 女子10m高飛込予選 15:00-17:30 |
8月6日(木) | 女子10m高飛込準決勝 10:00-11:30 女子10m高飛込決勝 15:00-16:30 |
8月7日(金) | 男子10m高飛込予選 15:00-17:30 |
8月8日(土) | 男子10m高飛込準決勝 10:00-11:30 男子10m高飛込決勝 15:00-16:30 |
この約2週間、選手たちはしのぎを削って華麗に舞い、金メダルを狙って争います。
東京オリンピック2020 飛び込みの会場
建設費高騰や建設後の利用目的の創出、維持費などの問題点が指摘され、会場候補地は二転三転しましたが、現在飛び込み競技の最終会場案は、都立辰巳の森海浜公園に新しく整備される予定の『オリンピックアクアティクスセンター』です。
この会場では、オリンピック・パラリンピック2大会の競泳、飛込、シンクロナイズドスイミングの水泳競技が行われる予定で、大会期間中には2万人の観客が収容できるよう建設計画が進められています。大会後は、観客席は5千人規模に縮小される減設案もありますが、費用がかかりすぎることから最終決定は待たれるところです。施設そのものは、引き続き国際的な水泳競技が開かれる会場として、また都民も利用出来る水泳場として活用される予定です。
【オリンピックアクアティクスセンターのイメージ】
(出典 https://www.2020games.metro.tokyo.jp/)
【森海浜公園内オリンピックアクアティクスセンターの場所】
飛込のルール
今まであまりテレビ放送もされておらず、飛込競技についてなじみの無い方も多いかもしれません。そこでルールと歴史についてお話したいと思います。
飛込は、入水までのわずか2秒間に高難易の技を決め、水しぶきを上げずに入水する競技です。
まず飛込競技の種目は三つあり、「高飛込」「飛板飛込」「シンクロナイズドダイビング」です。一つずつみていきましょう。
【高飛込】
高飛込とは、固定された硬いコンクリート製の飛込台を使い、5m、7.5m、10mの高さから飛込み、その落下中の回転やひねりの芸術性や技術力が採点される種目です。プラットフォームダイビングとも言われています。
【飛板飛込】
飛板飛込とは、プールにせり出している弾力のある飛込板を使用し、助走やステップを経て板の反発力を利用して跳躍し、1mまたは3mの高さから飛込む種目です。高飛込より高度な技術力が必要なので、経験を積んだ後に高飛込から飛板飛込に移行する選手もいます。スプリングボードダイビングとも言われます。
【シンクロナイズドダイビング】
シンクロナイズドダイビングとは、3mまたは10mの高さから2人同時に飛込む種目で、その同調性が採点に加わる点が他の種目との最大の違いです。採点割合は演技40%なのに対し同調性(シンクロナイゼーション)が60%なので、個人の技術が高くても二人の技が揃っていなければ高得点には繋がりません。2000年のシドニー大会から正式にオリンピックに採用されたのでまだ新しい種目と言えます。
では、採点はどのように行われるのでしょうか?個人競技では、7人の審判員が採点し、最低点2人と最高点2人を除いた3人の審判員の平均値に技の難易率を掛けたものが得点になります。
各技の難易度はあらかじめ数値化されています。助走から演技は始まっており、その姿勢、飛び上がった時の高さ、落下中のフォームの美しさ、入水時の姿勢、入水角度など多岐にわたって採点されポイントになります。
飛込の歴史
飛込競技はいつ頃からスポーツとして始められたのでしょうか?
最初はヨーロッパで船員がマストから面白半分に飛込んだのが始まりだとかいろいろな説がありますが、競技としていつ頃から始まったのかは正確には記録として残っていません。
現存している記録によると、1886年にドイツで行われた水泳選手権で最初の飛込が競技として行われました。その後、1904年にオリンピック・セントルイス大会で高飛込が正式種目に加わり、翌大会のロンドン大会から飛板飛込も正式採用されました。
日本では明治時代に伝わったと言われており、オリンピックに出場したのは1920年開催のアントワープ大会で男子高飛込に出場した内田正練さんが最初です。残念ながらオリンピックでは未だメダル獲得には至っていませんが、リオ大会では3人の日本人選手が出場し、注目の当時16歳、板橋美波選手は女子10m高飛込で、日本勢で80年ぶりとなる8位入賞を果たしました。
一方でこの種目に多くの予算を投じている中国では順調に選手が育っており、昨年のリオ大会では中国選手の勢いが目立ちました。例えば中国勢は本大会で26個の金メダルを獲得しましたが、そのうち最も金メダルを取ったスポーツは飛込競技で、7個でした。
日本でも徐々に選手が育ってきているので、東京大会ではぜひメダルも狙って欲しいものです。
まとめ
東京オリンピック2020では33競技306種目、パラリンピックでは22競技527種目と、実に多くの競技が行われる予定です。そんな中でも飛込は、最も短時間で勝敗が決まるスポーツです。その一瞬に込める選手たちの情熱と会場の緊張感。そして何より、選手たちの演技の美しいです。芸術鑑賞としても楽しく観戦出来ると思います。
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