陸上競技・砲丸投げをじっくり観戦したことはありますか?誰よりも強く、遠くへ投げる!単純な競技だからこそ、シンプルだからこそ、なかなか味わい深いものがあります。今回は東京オリンピック2020をもっと楽しめる様に、その砲丸投げの日程やルール・歴史などをご紹介します。
東京オリンピック2020 陸上(砲丸投げ)の日程と会場
開催期間:7月31日(金)〜8月8日(土)
砲丸投げを含むすべての陸上(トラック・フィールド)競技はこの9日間行われ、選手たちはそれぞれの目標やメダルを狙って激戦を繰り広げます。
会場は新国立競技場です。
砲丸投げのルール
意外と知らない人も多い砲丸投げのルールをおさらいしてみます。単純に言えば砲丸を遠くに投げ、その飛距離を競います。
オリンピック(一般男子・一般女子)の砲丸の重さはそれぞれ下記の様に決まっています。
重さ: 男子:7.260kg(16ポンド)、女子:4kg
直径: 男子:11〜13cm、女子:9,5〜11cm
2,135m(7フィート)の円内から前方に投擲します。その際、砲丸は肩を結ぶ線より後ろになってはならず、あごや首で固定し、押し出す様にして投げます。野球の様なフォームや、腕を伸ばして投げてはだめということですね。
投擲方法には二つあり、日本国内では安定しやすいアメリカ人考案のグライド投法が主流です。しかし、安定しづらくても投擲までの距離が稼げる回転投法が、海外の有力選手の中では主流になりつつあるようです。
円を中心として34.92度の扇形になるように左右に線が引かれていて、その線の内側に落ちたものだけが有効な試技になり、線の上に落ちた場合も失敗になります。
円の中心から砲丸を投擲した点を結んだ距離が記録になります。
オリンピックでは、3回試技を行い、そのうち一番良い記録が予選通過標準記録に達した選手が全員決勝へ進めます。決勝に進む選手が12名に満たない場合は、上位12名が自動的に進みます。
決勝では3回の試技の後、上位8名がさらに3回の試技を行い、合計6回の記録のうち一番よいもので順位を争います。
砲丸投げの歴史
それでは次に歴史を見て行きましょう。
単純な競技なので、ずっと昔から行われていたのかと思いきや、砲丸が鉄製になったのはつい最近のことのようです。最初は重い物を遠くへ投げる「力比べ」として、スコットランドで競技として行われたのが砲丸投げの起源と言われています。文明が今ほど発展していなかった当時、力のある者がすべてでした。
その後、鉄製の砲丸になり現在のようなルールになったのは1860年でした。そして1867年にアメリカで行われた大会をもとに、投擲場所は、四角い囲いから、サークルになりました。現在もルールの基になっている長さや重さの規定をみると、アメリカで発展してきたスポーツのようです。
日本でも盛んに行われている砲丸投げですが、世界レベルには遠く及ばない実力なのが現実のようです。1980年代の時点で、世界ジュニア記録で男女とも20mを超えていますが、日本記録(山田壮太郎:18m64)でさえもその20mを下回っています。
しかし、砲丸そのものは日本製のものが精巧であるとして評判で、オリンピック上位8名のうちほとんどが「有限会社辻谷工業」の砲丸を使っていた大会が3回続いたこともあるそうです。意外なところで日本の「もの作り魂」が活躍しています。ただ、手作業で一つ一つ作り続けた代表の砲丸職人、辻谷政久さんは残念ながら2015年に亡くなっています。
まとめ
東京オリンピック2020日程、会場、ルールや歴史までみていきました。地味で単純なスポーツですが、一瞬のタイミングが勝負に大きく左右するシビアなスポーツでもあります。そんな競技に全てを注いでいる選手たち、ぜひ本番でも観戦して楽しみましょう。
以上、「東京オリンピック2020 陸上(砲丸投げ)の日程、会場、ルール、歴史」でした。
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